時計台の時計保守について
札幌市時計台、旧札幌農学校演武場の時計は140余年以上経った今も現役で動いており、その保守には特別な努力と歴史があります
時計台の時計は電気を使わず、重りの力だけで動くアナログな仕組みであるため、日々のメンテナンスが欠かせません
1.日常的な保守:重りの巻き上げ
時計の動力は重りが重力で下がる力です
頻度:週に2回ほど
内容:職員の手作業でハンドルを回して2つの重り(時計を動かす用と、鐘を鳴らす用)を一番上まで巻き上げます
重りの重さ: 時計用:約50kg 鐘用:約150kg
これを人力で約10~15分かけて巻き上げる、体力と根気のいる作業です
2.専門的な保守:時計台のお医者さんの功績
時計台の制度を支えてきたのは代々受け継がれてきた職人の技術です
井上清さん:1933年から約半世紀にわたり、無償で保守を続けた時計職人です
時計台のお医者さんと親しまれ、彼の情熱が廃屋から守り抜くきっかけの一つとなりました
現在:その技術は息子(井上和雄)さんや保守の職員へと受け継がれています
3.トラブル時の対応
機械式時計であるため環境の変化に敏感です
地震:大きな地震があると振り子が止まるように設計されています
その際、保守担当者は夜中でも駆けつけ振り子を調整して時刻を合わせ直します
清掃・注油:定期的に部品の清掃や潤滑油の差し替えを行い、金属の摩擦を防いでいます
まめ知識:なぜあんなに正確なのか?
時計台の時計は夏と冬の温度差で金属が伸縮し、時間が狂いやすいという課題がありました
しかし、「温度補正振子」という仕組み(異なる金属を組み合わせて伸縮を打ち消す)や、日々の微妙な調整によって、現在も驚くほど正確な時を刻み続けています
時計台を訪れる際は、ぜひ2階の展示室にある「ハワード社製の同型機の模型」見てみてください
実際の保守の様子や、複雑な歯車の動きを間近で体感できます
実際に動いている時計塔には入れませんが、2階には全く同じ仕組みの時計機械が展示されています
これを見ると「いま、頭の上でどの歯車が回っているのか」が視覚的にわかります
#重要文化財 #札幌市 #時計台
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